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「ここに地果て、海はじまる」。
ユーラシア大陸最西端に位置するロカ岬に記された一文。
かつての大航海時代、世界に開かれたポルトガルの壮大なロマンが蘇ります。
大西洋に見守られる街なかには今もなお、
所狭しに流れる運河をカラフルな小舟が静かに往来し
迷路のような石畳の路地に立ち並ぶ家々は、ストライプ柄や、モザイク柄、
白く縁取りされたパステルカラーの個性的な壁が印象的。
山間の森へ向かうと、かつて王家の避暑地として愛された
絢爛なゴシック建築やバロック調の装飾が美しい宮殿へ。
おとぎ話のページをめくるようにどこを眺めても幻想的で
栄華と哀愁が共存し、西洋とも東洋ともそのルーツを感じる不思議なその風景に、
きっと誰もがどこか懐かしさを覚え、
時に人生の盛衰と重ね合わせるのかもしれません。

海の幸、山の幸が摩訶不思議に一つの鍋の中で美味を奏でる料理、
そして、リスボンの路地裏から生まれた情感溢れる民族歌謡、“ファド“もまた
他の西洋諸国とまるで異なる情緒を醸します。
人々はさらに魅力的。
栄華を極めた帝国としてのプライド、伝統への愛着。
港町気質ならではの気概の強さ、心に宿る郷愁。
謙虚ながらも人懐っこく、温和な笑顔はこの地を訪れる旅人の心を虜に。
“ポルトガルの家にはテーブルの上にパンと葡萄酒がよく似合う
誰かが慎ましやかにドアを叩けば
愛想よくテーブルに迎えられる
貧しさの中に快活さ それは人々に満足を与える偉大な富“
そんなふうに、この土地に古くから伝わる歌の中にも表現されているようです。

大海原を背に、幾重にも異なる歴史を象徴する個性豊かな建築物や風景が
身を寄せ合う町に、ぎゅっと凝縮されて存在する異文化の混淆。
その渦へたぐり寄せられるように、今月はポルトガル各地へ旅をしましょう。
深まる秋、沖縄の優しい潮風に乗って届く異国のロマンを
皆様と感じる季節と、なりますように。

2022年 10月