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la souvenir

Posted on 2023.08.03

100年を生きる時代

100年を生きる時代。
「ミレニアル〜Z世代の若者は、会社や社会に手厚く守られる時代の終焉と
自分のウェルビーイングは自分で守らなければならない時代が到来していることが
わかっている。両親や祖父母の姿を見て、当事者たち以上に
『100歳までどう生きるか』を考えている」

人生80年と言われてきた我々の時代。
医療が進化し平和な今は、八掛けの気持ちで生きれば良い。
つまり60歳なら48の気概、70歳なら56ゆえまだまだ、
90歳で72、やっとのんびりだろう。そのくらい今の時代は豊かなのだ。
そう諭したのは、昭和6年生まれの父。
なるほど100歳ならば80となる。
生かされる肉体にどんな精神を宿らせ自分らしく生きるのか
なかなか終わることのない人生の旅を
我々とはまた違う感覚で考えていくのが今の若者なのか。

そんなことをうらうら考え次なる道筋を模索していた。
「香港へ行け!」そんな声が聞こえてきた。
サクサクとチケットを用意しホテルの手配。
目の前にひょいと甥っ子が現れた。Z世代の人。
「一緒に行け!」そんな声がまた聞こえてきた。
4年ぶり香港二泊三日の旅が始まった。

海外旅行初めての甥っ子。
地球60周するくらい旅慣れたスーパーバイヤーは東京から合流。
突然息子と一緒に旅することになった仕事人ママと
ビジュアルマーチャンダイザーを担うスタッフ合わせ五人。
凸凹おもしろ五人は商業施設視察をミッションに
2019年、香港の著名な起業家エイドリアン・チェン氏が開業した

K11 MUSEAに向かう。
威風堂々と貫禄を見せるペニンシュラホテルを経てビクトリアドックサイドへ到着。
建物から森が生まれたような外観に圧倒され
なんでもありの豪華絢爛な仕立てに度肝を抜かれる。

K11 MUSEA創設ビジョンは
ビクトリアドックサイドを文化のシリコンバレーとして確立し
世界のミレニアル世代にインスピレーションを与えると同時に
創造性、文化、イノベーションの相互関連性についての広範な議論を促進することとある。
10年の歳月をかけ100人を超える国際的な建築家、アーティスト、デザイナーで構成された
100 Creative Powerが協力し、
すべての人が「創造の旅」に乗り出すための究極の空間・・・
美術館に匹敵するこのランドマークは、芸術、文化、自然、商業における没入型体験に対する
消費者の需要の高まりに応え、文化小売の新時代を切り開いた・・・
那覇空港からほんの2時間フライトして体感する強烈な資本力パワー。
世界レベルの地頭が集結するエリアの磁力。
日本でお目にかからぬブランドが我先にと店頭を飾り
Look! と声が聞こえてきそうなインテリアに目を見張り興奮を覚える。
新旧さまざまなランドマークを巡り
スターフェリーに揺られデジャブな目眩に酔う。
うらうらと考える自分に呆れ、歩き続けた足の豆をいたわり
小籠包とささやかなお粥のやさしい味に癒される妙。

朝早い帰国への足はUBERで調達。
浦島太郎的複雑な心理を顔に出すことなく
明るく甥っ子の顔を見る。
最高に楽しかった!と満面ピュアな笑顔。
全ては彼らのためにある。