Posted on 2024.02.01
五日間のパリ。
夜中に降った雪は、都会を美しく白化粧。
日本の大発明、ポケットと背中にホカロン。
息吸う空気は氷点下、
鼻から頭へ抜ける風に肩が縮まる。
冷たいから楽しい。
ボウルいっぱい注いだカフェ・オレ片手に
今日はどうやって食べようか考える
ホテルの朝ごはん。
並ぶ食材は毎日一緒だけど陳列が毎日違う。
たぶん日本ではあまりないこと。
きっと決まった場所にお行儀よく並ぶはず。
そんなことを勝手に感じて
毎日同じ食材を前に
さてどう食べようかと考える。
毎日少し違うから楽しい。
何年目、パリ?
もう20年以上通っている?
メトロで交わす会話。
それなのに私たち
行動範囲が電車で一時間内。ちょっとね。
でもね、見ている量すごくない?
朝から晩まですごい量の物見て触って話して
目を見開いて
沖縄に持ち帰る仲間探ししているよね。
あ、モノだけじゃないよね!
人まで見ているよね。
何を喋っているのか理解できないニュース番組。
出演者全員の服がなぜあんなにビビット?
そんなこと朝から聞いてくるから
歩きながらずっと周り見ながらそんな話。
お客様は私たちが思う以上に明るい色が好き。
色が豊かなお店ってあまり無いですよ、
そうか色が人を楽しくするのね。
お年寄りの、かなり高齢の方達同士のテーブル。
出かけたレストランで必ず出会うシーン。
とてもチャーミングでしかも旺盛な食欲。
ああ素敵ね。
あんな風に年を重ねられるといいね。
出かけるって元気な証拠よね。
外マイナスだよ、すごいよね。
私たちの話が聞こえたのか、
ワイングラスを片手に合図してくれた
粋なおばあちゃま。
交わす笑顔がとても楽しい。
五日間のパリ。
アイボリーとエボニーの再会。
西へ、東へ、繰り返す旅の狭間の沈黙。
止まることなく織り成した暖かな毛玉が
互いのハートを行き来する。
ラブ・フォーエバー。
一瞬一旬が恋するように楽しい。