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la souvenir

Posted on 2025.11.01

Being Human

ミリアムとジュリアンは、デニム発祥の地、南仏のニームの北西
100kmほど行ったフロラックから初来沖。
1892年創業のフランス最古のデニムウェアメーカー
「アトリエ・テュフリー」の四代目。
創業者セレスタン・テュフリーは当初からニームの生地を使い
フレンチワークウェアを仕立て、
彼のエスプリを受け継いだアトリエの日々の取り組みは、
フランスで名誉あるリビング・ヘリテージ企業
「アントルプリーズ・デュ・パトリモワンヌ・ヴィヴァン」に認定されている。

カトリーヌは、1996年に自身のブランドを立ち上げ、
2011年にフランスの国家勲章であるレジオンドヌールを受賞。
風景や歌を紡ぐような繊細で緻密なジャカード織のコレクションには、
一着ごとにシリアルナンバーが記され、纏う人に唯一無二の価値を与える。
はるかフランス南部の街ミヨーから今年も沖縄へ。
彼女と過ごす貴重な時間は10年目を数える。

国境を越え、糸を紡ぐように手繰り寄せられた縁が沖縄で繋がった。
三者三様の美しいアルページュ。
きっと素敵な時間になるだろうと彼らのトークイベントをセットした。
こちらのリクエストにとてもポジティブに応じてくれた二つのブランドは
すでにプレシャスな関係であった。

ロックダウンが解除された頃、パリの中心地レアール界隈にあった穀物取引所
「ブルス・ドゥ・コメルス」をリニューアルした新しい現代美術館が誕生した。
設計は安藤忠雄氏、美術館内のレストランは三つ星シェフとして名高い
ミッシェル・ブラス氏が指揮。フランスの実業家フランソワ・ピノー氏が自身の
所蔵アートを展示する壮大なプロジェクトについて語ってくれたのはカトリーヌ。
そして小さな声で『そのレストランのユニフォームを私が創るの』。


彼女はその栄誉ある仕事を「アトリエ・テュフリー」と共に仕上げ、
私たちに彼らの存在を誇らしげに伝えてくれた。

去った10月18日。暑さが残るオキナワ。
フランスからきた三人のクリエイターを囲んでトークショーがスタートした。
経営を支え、働くスタッフを守り、創り続けることの大変さは当然のことながら、
創り続けるインスピレーションの源やその行方がライフそのものだとそれぞれが語る。
地球や地域社会との共生、エシカルという言葉が繰り返され、共鳴する時間。
会場にいる多くの人の頷きが、だんだんと熱を帯びる。

最後に素敵な質問をしてくれた方から、夜遅くにメッセージが届いた。
フランス語を理解する方だったので、きっと私たち以上に
多くの「心」を受け取ったに違いない。
『フランスの老舗メーカーがエシカルを追って頑張っている姿に、改めて「衣食住」の
基本を大切に、地球規模で考えていくべきなのだと感動し、パワーをいただきました。
野の花のように慎ましく美しいカトリーヌさんの優しいフランス語も聞くことが
できて嬉しかったです。何より「人との関わりとご縁を大事にする姿勢、みずみずしい
感性で面白がり、心を震わせる生き方」がこのようなインターアクションを生み出す
のだと深く頷きました。また近いうちにロージャースさんにゆっくり伺いたいと思います。
ありがとうございました。夜分遅くに失礼いたしました。』

上海、台湾からもお客様を迎え、いつもより長い滞在を終えてカトリーヌが帰国。
見送りの度にスタッフみんなが泣き上戸になる。
 
『Dear all, I am boarding soon to wild Paris and ready for a 14 hours flight.
Feeling out of reality after these 5 inspiring exciting days full of love,
bliss, intense communication.
It always takes some time for me to 《 land 》 after each trip to Okinawa.
Thank you for your loving support. See you again soon!
Mata ne! with love Catherine』
 
 

 
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