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hot people in Roger's : 島袋 彩子 さん

hot people in Roger's : 島袋 彩子 さん

 
 6年間、県内トップ視聴率を獲得し続ける琉球放送の番組「RBC THE NEWS」のキャスター、島袋彩子さん。沖縄の「今」を多角的に話題豊富に伝える。画面の中でのキリッと背筋を伸ばした表情が印象的だが、スタジオを離れたご本人の柔らかでふんわりとした素顔もまた魅力的な女性である。
 キャスターとして仕事を始めたのは27歳。業界の中では少し遅いスタートだった。「東京で大学を卒業後、明確な目標や夢も持てない時期がありました。最近の若い方々が将来について悩んでいる気持ちは、なんとなくわかるんです」と優しく微笑む。
「あの頃、暇があれば祖母の家で過ごしていました。祖母は、漢字が多く字も小さい新聞の代わりに、毎日夕方、NHKのニュース番組を見るのを日課にしていたんです。そんなある日、ニュースの最後に、キャスター・リポーター募集の告知が映し出されていて。ふと〝受けてみよう〟と思ったのが、きっかけの一つです」
 リポーター志望だったのだが、ニュースキャスターに抜擢される。「大丈夫!誰でもできるんだから!」そんなデスクの声に半ば無理やり背中を押されて仕事が始まった。新人研修などはなく「やりながら覚えて!」と。それでもトントン拍子で番組を任されたのは「祖母と毎日ニュースを見ながら、無意識に話し方や立ち居振る舞いが脳裏に焼き付いていたのかもしれない」と、振り返る。
 入社後は即戦力が求められながらも、地元採用枠は本社枠と比べて立場も業務の範囲も異なる。しかし視聴者は、そんな事情は御構い無しに厳しい目で最新の情報を求める。スキルが追いついていかない。甘えられない。そしてもっと良い仕事がしたい。いや、できるはず。焦りや不安に、つい言動が尖ってしまった時期もあったと話す。「戦っていたんだなぁ、と思います」。
 福岡への転勤も含めNHKで7年勤務した後、一旦はテレビの仕事を離れた。しかし、現職であるRBCから声がかかり2年後にはテレビに復帰。THE NEWSのキャスターを任命された。
「番組の名前を背負い、私個人では会えないような方々に会い、現場で事実を見聞できる責任感はあります。しかし、伝えても、伝えても、課題は簡単に解決されず、読むのが辛くなるような悲しい事件も起こる。本当に伝えられているのか、伝わっているのだろうか、ニュースの存在意義に、ふと途方にくれることがあります」
 そんな中、去年、取材を通して一人の女性と出会う。復帰前、ご主人の故郷である沖縄に移り住み、80歳を超えた今も画家として制作活動を続ける宮良瑛子さんである。
「女性芸術家という存在自体が理解されなかった時代。しかも沖縄戦を題材にした作品を、〝知りもしない県外出身者が表現した〟と、酷評されたこともあったそうです。それでも彼女は描き続けたんですね。取材の際、宮良さんの言葉が力強くて。『知ったからには、描かないといけないでしょう』と。そのシンプルな一言が私にとって大きな心の転機になりました。そうだ、伝えたらいいんだ、と」。
 
 島袋さんご自身復帰年生まれとして沖縄の変遷について意見を求められることも多々。また同窓生のガレッジセール・ゴリを始め、多分野で活躍している同年生も多い。「沖縄の問題を県民みんなで考える場を持とう」という趣旨で「ゴリmeets 復帰っ子」を企画。この番組が、日本全国で優れた企画の10数番組のみ選抜される、ギャラクシー賞を受賞した。その2年後、「ゴリ meets 世界の若者ウチナーンチュ」を企画。沖縄に生まれ暮らすことで、小さなコミュニティーに収まってはいけない。ここから巣立ち、才能を開花させる無限の可能性を秘めているのだと、素敵な大人の姿や様々な意見を、番組を通して子供達に伝えている。
 「この仕事で年月を重ねた分、今はミスも注意されない立場だという不安もあります。そんな時、毎日ニュースから世の中を見聞していた祖母の姿を思い出しますね。テレビの向こうにいる祖母に語りかける気持ちに戻って、話しています。しっかりと、わかりやすく、丁寧に。物事の真実を、伝えるために」。
 
 
 
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